吹奏楽部の学生さんなどは、夏のコンクールに向けて、
がんばっている時期だと思います。
今日は、ある中学校の吹奏楽部のレッスンでした。
課題曲も演奏する、A部門に出場する学校です。
吹奏楽コンクールでは、課題曲よりも自由曲のほうが、
得点を出しやすいので、
なるべく短い課題曲を選んで、自由曲を長く演奏したい!
というのは、よく言われることですが、
やはり、課題曲の「課題」をきちんと演奏することも、
とても大切なことだと思います。
近年、高校部門だけでなく、中学部門も、
選曲する自由曲の難易度が上がっており、
木管楽器で言うと、速いパッセージが吹けなかったり、
特殊奏法ができなかったり、
高音で音程を合わせなくてはいけなかったりするので、
なんとなく自由曲のほうに力が入ってしまいがちになる学校、団体さんが
多いように思います。
それに比べると、課題曲は、
作曲される時点で、
「中学生が無理なく演奏できるレベル」
という規定があり、
吹奏楽連盟独自に指定している「音域表」もあるため、
自由曲に比べると、簡単に演奏できるものが多いです。
でも、簡単に「演奏」することはできますが、
きちんと演奏できているか、
課題曲の「課題」をきちんとこなせているかというと、
そうでない学校が多いと思います。
まず、楽譜通りに吹いてない。
音をなぞっているだけでは、楽譜通りとはいえませんよね。
「ド」と書いてあるのに「レ」と演奏する人はいないのに、
スラーでつながっているところをタンギングで演奏する人がたくさんいます。
まずは楽譜通りに演奏し、
それから合奏に臨んで、
どのように音楽を作っていくか、
を考えられるようになるといいですね!
この動画は、1994年の関東第一高等学校の自由曲の演奏です。
演奏するだけなら超簡単の「カンタベリーコラール」で、
全国大会金賞をとったという、伝説の演奏です。
男子校とは思えない、繊細な表現力と美しい音色です!ブラボー!!