フルートを始めてみようかな、と考えている初心者の方から、
よく聞かれます。
「フルートって、簡単ですか?」
不安ですよね、、わかります!
フルート講師としては、
「簡単です!誰でも吹けますよ!入会してください!」
って言いたいですけど、
とてもそんなこと言えません。
フルートって難しいですよ。
私はフルートが吹けますけど、簡単ではないです。
フルートを手にした時から今まで、
簡単だと思ったことはないです。
でも、「楽しい」です!
だから、こんなに長く続けているのです!
当教室にお越しの生徒さんで、
学生時代、吹奏楽部でフルートをやりたかったけど、
フルートは人気があったからフルートになれなくて、
違う楽器をやっていたけど、
大人になった今、やっぱりフルートがやりたくて!
という方がたくさんいらっしゃいます!
そう、フルートって人気の楽器なのです!!
私は才能があったので、
フルートも最初からうまく吹けて、
フルート争奪戦を制したのです!
とか言いたいですけど、そんなことは全くなく、
初めてフルートを手にした時、全然音が出せませんでした。
音が出せたのは、フルートを吹き始めてから3日目です。
それでも楽しいと思えたのは、
音が出せたときの喜びや、
新しい指使いを覚えていくおもしろさ、
曲が演奏できた時の感動、、、
これは、フルートが「難しい」からこそだと思うんです。
いまの時代、何でも簡単にできることが多すぎます。
だから、達成感を感じることも少なくなってきました。
私が学生の頃は、
自分が今度演奏する曲のプロの演奏を聴きたくて、
親にねだってなんとかCDを1枚買ってもらい、
それを友達と貸借りしたりしていろんな演奏を聞き、
あの人の演奏はこうだった、ああだった、なんて議論したものです。
今は動画サイトで検索すればたいていのものは出てきますし、
何百円かだせば、ダウンロードサイトでたくさんの演奏家の中から選ぶこともできます。
便利で、とてもいい時代だと思います。
でも、デジタルにあふれた今だからこそ、
自分の息がそのまま音になる、とってもアナログで難しいフルートは、
とても楽しいものだと思います。
うちの主人が、トランペット教室をやっています。
扉2枚隔てても、トランペットの音は聞こえてくるのですが、
大人の男性の生徒さんのトランペットの音が「ポヘ〜」とハズすと同時に
男二人の叫び声が聞こえます。
「ゔあ〜〜〜〜くそーーーーー!!!!」
「おしい〜〜〜!!!!!!!」
大のオトナの男たちが、たったひとつの音に対して本気なのです。
難しいから本気になる。
本気になれるから楽しいのではないでしょうか?
この難しさ、そして楽しさを、
初心者の方にはぜひ体験していただきたいです。
当フルート教室の生徒さんは、
来月に控えたコンサートの練習に追われる日々だと思いますが、
楽しくやりましょう!!