絶対音感。
調べたところ、
「ある音を単独に聴いたときに、その音の高さを絶対的に認識する能力である」
と書いてありました。
私は、絶対音感があるかないかと聞かれたら、
あるんだと思うのですが、
イマイチ自信がないんですね…
なぜ自信がないかというと、
よくテレビで、
「パン!」と手を叩いて、
この音が何の音か答える!みたいなやつあると思うんですけど、
あれ、全然わからないです…。
雨の音がサーっとなっていて、
水槽のジーっていう音と合ってなくて気持ち悪いぃぃぃ!!
みたいなことは全然ないので、
とても平和に生きています。
私が分かる音は、器楽の音や、シンセなどの音に限定されていて、
歌(声)は分からないです。
(たぶんそういう人多いんじゃないかと思うんですけど…どうなんだろう?)
ちなみに私の妹は、もっと絶対音感の精度が高くて、
歌(声)も分かります。(妹はプロの音楽家ではないです)
小さい頃、近所のスーパーでよく流れていたBGM(歌詞がないインスト)を、
いつも聴くから覚えてしまって、
でも歌詞がないから、姉妹でドレミで歌ってたら母がビックリしてたのですが、
もっとビックリしたのは私たちで、
「なんでママは何の音かわからないの??」
と言っていました。
母は「普通はわからないよ」と言って、
「普通わかるよ、ねー!」と姉妹で言っていました。
後々、本当にわからない人もいるということがだんだんわかってくるわけですが、
努力で得たものではないし、
演奏のうまいヘタに1ミリも1ミクロンも関係ないですし、
絶対音感があって良かったな、と思ったことが最近までありませんでした。
音大の入試の聴音(ピアノで弾かれた旋律を楽譜に書く)試験も、
最初に「ド」の音を聞かせてくれます。
なので、絶対音感ではなく、相対音感があれば音は分かるし聴音できます。
相対音感は、1つの音と別の音がどれくらい離れているかを認識できる能力で、
「ド」がこの音だから、このくらい離れていれば「ソ」という感じで、
音の幅で捉えるので、大人になってからでも訓練で身につきます。
でも絶対音感があると、それにどうしても頼ってしまって、
相対音感の訓練が難しいんですよ…
音大を出て、仕事をするようになってからは、
絶対音感より、相対音感を求められることが多くて、
これまでも色々な修羅場を乗り越えてきました…。
例えば、共演する声楽家さんが、
今日は喉の調子が悪いので半音下の調で演奏してもらえますか…?
と、開場してから言われたことがありました!笑笑
開演までの15分でなんとか楽譜を書き直し、
その書き直したものが合っているのかもわからない状態で、
本番、おそるおそる演奏したのですが、
相対音感だとこういうのにも対応できます。(たぶん)
相対音感があったらなぁ…と思うことは、これまでたくさんあります。
それが最近、絶対音感があって良かったなぁ!と思うことがありました!
それは、コンクールの審査の時です。
審査は、点数だけではなくて講評(アドバイス)も書くのですが、
その時に、「ファ」のピッチが上がりやすいですよ!とか書けるんです!
フルート以外の楽器の審査もすることがあるので、
そうするとなおさら、何の音かがわかると、「この部分が~」って時に、
音を書いておくとどこのことを言っているのかわかってもらえると思うんですよね。
でもまあ、今のところそれくらいしか良かったことはないです。
妹が、自分の娘(幼稚園)に、ショパンのノクターンのメロディを鍵盤で弾けるように教えていたのですが、
原曲と同じ、♭3つの変ホ長調で教えていました…
(シソー、ファソファーミーと言いながら…)
調を変えて、調号がないハ長調に直して教えてあげれば、黒鍵を使わずもっと簡単に弾けるのに、
妹にはそういう概念がないようで、これも絶対音感の弊害だなぁと思って見てました!笑
ピアノの先生とのコラボ動画、
今回はこの曲!
ギリギリ、夏に間に合いました(汗)