「フルートを演奏する人なら知っておきたい演奏家と楽曲」
と題してお送りしてきましたこのシリーズも、
本日で最後となりました!
ラストは、私の恩師、中野富雄先生をご紹介させてください!
中野富雄先生は、長年、
NHK交響楽団の首席フルート奏者として活躍しました。
私が習い始めた頃は、NHK交響楽団の首席フルート奏者として大活躍していて、
わたしは、NHK交響楽団の練習場に行って、大学受験前のレッスンを受けていました。
優しくて、おだやかな先生は、
奏でる音も優しくておだやか。
でも、芯もあって、大きなNHKホールでも、とても透き通ってよく響く、
素晴らしい音色を持っていました。
ほめて伸ばすタイプの先生だったので、
その中から、たまーにされる指摘を、
「あれはどういう意味だったんだろうか?」とか考えたり、
隠し録りしていたレッスンの音源を、
何度も何度も聴いて、先生の見本の演奏と比べたり、
とにかくいろいろと、自分から考えさせるレッスンだったような気がします。
レッスンを受ける前にすごく練習する人はたくさんいますけど、
レッスンを受けたあと、またすぐ練習室にこもって練習したくなるようなレッスンでもありました。
先生は、私が学生のころから心臓が悪かったので、
私たちは、先生にお酒を注がない門下生として有名でもありました。
私が大学卒業後も、熱心にレッスンをしてくださっていましたが、
数年前、62歳で天国へ旅立たれました。
先生は、オーケストラプレイヤーだけではなくて、
たくさんの弟子も育てましたが、
私もそのひとりとして恥ずかしくないよう、
これからもがんばっていきたいと思います。
ご紹介する動画は、
オーケストラの中でひときわ輝く先生の姿をみられる、こちら↓
NHK交響楽団が演奏する、ドビュッシー作曲の「牧神の午後への前奏曲」です。
冒頭のフルートソロが、とーーーっても難しくて、
息を続かせるだけでやっとみたいな曲なのですが、
先生の演奏は、本当に素晴らしいので、ぜひ聴いていただきたいです。
曲としても、この曲はフルートが大活躍なオーケストラ曲なので、
フルートを演奏するなら知っておきたい管弦楽曲です!
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